マッサージで体を温める方法(温活)
温活は、体を温めることで体の不調などを改善していく方法です。
生活習慣や食べ物、飲み物などから温活を取り入れることも可能ですが、マッサージによって体を温める方法もあり、エステサロンでは温活のコースも人気です。
本記事では、マッサージによる温活を効果的に行う方法を解説します。
マッサージの方法や、体を温めるためのオイルの使い方などをチェックしていきましょう。
【出典】Massage therapy
https://www.mayoclinic.org/tests-procedures/massage-therapy/about/pac-20384595
温活とは?なぜマッサージで体が温まる?
マッサージには、血流やリンパの流れを促し、体のコリやむくみ、さらに痛みを和らげる効果が期待できます。
冷えが気になる部分をマッサージすることで、その部位の血流やリンパの流れがよくなり、新鮮な血液を送り込みやすくなります。老廃物の停滞も予防し、冷えの改善にも繋がります。
体の冷えをそのまま放置しておくと、血流が悪くなり老廃物も溜まりやすくなり、さらに冷えやすくなるという悪循環に陥ってしまいます。
冷えが気になる部分は定期的にマッサージを続け、冷えを改善しつつ、冷えにくい体を目指していくことが大切です。
冷え対策や温活には、マッサージ以外にも、暖かい飲み物を飲む、ショウガやかぼちゃなど、体を温める効果がある食べ物を食べる、冷えを改善する漢方を取り入れるなどの方法もあります。複数の方法を取り入れて、より温活を効果的なものにしましょう。
マッサージの基本的な手技
温活目的でマッサージをするなら、マッサージの方法にもこだわりましょう。
体を冷やさず、より温活効果を高める方法を試してみてください。
手を温める
まずは、手のひら全体を温めてからマッサージを開始します。
冷たい手でいきなり肌に触れると、マッサージされる側も驚いたり、かえって体が緊張してこわばってしまったりします。
ホットタオルなどで手のひらをしっかり温めてからマッサージを開始すれば、最初から心地よくマッサージができます。
オイルなどを使う際も、冷たいオイルをいきなり肌に乗せることがないよう、手のひらで温めるようにしましょう。
施術を受ける側も事前に体を温めておくと、体もほぐれ、精神もリラックスした状態でマッサージを受けられます。
出典:Beauty of Basic Massage Techniques
https://www.amtamassage.org/publications/massage-therapy-journal/basics-of-massage-therapy/
ホットタオルを使う際の注意点
マッサージ前に手をホットタオルで温める場合は、ホットキャビネットを使用する、電子レンジを使用するといった2つの方法があります。
ホットキャビネットを利用すれば、いつでも適度に温まったホットタオルを使えます。その分、キャビネット内のメンテナンスや管理を随時行い、衛生面を維持しましょう。
電子レンジを使用する際は、温めすぎると手をやけどしてしまう可能性があります。温める時間はしっかりと守り、適温で手のひらを温められるように意識しましょう。
手のひら全体を体に当てる
人にマッサージをする際は、指先や手の一部だけで触るのではなく、手のひら全体を当てるようにしましょう。
実際にマッサージを受ける側になると、一部分だけで弱い力で触れられるのは気持ち悪く感じます。
思い切って手のひら全体をしっかり体に当てたほうが、マッサージを受ける側も不快感を抱かずに施術を受けられます。
末端から中心に向けてマッサージする
マッサージをする箇所は、末端から中心にかけて行うことを意識してください。
全身のマッサージの場合は、足首から行います。
足首、ふくらはぎ、膝の裏、太もも、鼠径部(足の付け根)にかけて進めます。
膝の裏や鼠径部は、血管が大きく、リンパが流れる場所です。老廃物の排水口のようなイメージをするとわかりやすいでしょう。
体の老廃物を、足首から膝の裏、さらに鼠径部に流すように、マッサージを続けます。
上半身は、脇の下に大きな血管があります。
肩甲骨を中心に大きなハートを描くようなイメージでマッサージしながら、最終的に脇の下に流すようにしましょう。
最初は弱めから徐々に力を強める
マッサージの最初は、やや強めの圧から、徐々に圧を強めていくように意識しましょう。
弱すぎる力で触れるのはNGですが、最初から強い力をかけすぎるのも、施術を受ける側にとっては不快に感じたり、驚いたりしてしまう可能性があります。
徐々に力を強めることで体も刺激に慣れてきて、リラックスした状態でしっかりマッサージを受けられますよ。
マッサージした部位を両手で押す
最後に、マッサージしてきた部分を両手でプッシュして、マッサージは終了です。
リンパが流れる膝の裏、鼠径部、脇の下などを中心に、しっかりプッシュしましょう。
美容成分が配合されているマッサージオイルを使う場合は、肌に浸透させるようなイメージでしっかり塗りこんでくださいね。
マッサージにはオイルの利用がおすすめ
マッサージをする際は、肌の負担を低減したり、美容効果を高めたりするために、オイルを使用することが多いです。
前述のとおり、冷たいオイルをいきなり肌に乗せると施術される人が驚いてしまうため、しっかり温めてから使うことが大切です。
マッサージオイルを利用する方法や、オイルを温める方法をチェックしましょう。
出典:Do Essential Oils Really Work?
マッサージオイルを使用する理由
マッサージオイルは、肌滑りを良くして摩擦を減らし、心地よく効率的なマッサージを可能にしてくれるものです。
体の老廃物を流し、血行を促進するマッサージをするためには、肌の上を何度もこすらなければなりません。
滑りが悪いと肌がこすれて痛くなったり、マッサージする側も必要以上に力が必要になったりと、デメリットが多くなってしまいます。
オイルは滑りをよくするだけでなく、美容効果や保湿効果もあります。肌悩みに合わせた効果のあるオイルを選びましょう。
クリームよりオイルの方がいい?
マッサージをする際は、クリームを使ってもいいですが、オイルのほうがおすすめです。
マッサージにはオイルではなくクリームを使っている、またはクリームを使いたいという方も多いでしょう。
ですが、クリームは肌の吸収が早く、オイルよりもすぐに手や肌が乾いてしまいます。
長時間肌の上に残ってくれるオイルの方が、長い時間をかけてしっかり行うマッサージに向いているでしょう。
自宅で簡単にマッサージをしたい、短時間のマッサージをしたいなどの場合は、クリームでも構いません。
マッサージオイルの温度は40~50℃
マッサージに使用するオイルは、40~50℃に保つようにしましょう。
電子レンジを使えばオイルを簡単に温められますが、基本的にはゆせんやオイルウォーマーの利用がおすすめです。
電子レンジを利用するとオイルが温まりすぎる可能性があり、セラピストがやけどしてしまう可能性があります。
しっかり温めていた場合でも、オイルを使う際は事前に熱すぎないか、冷たすぎないかを確認してください。冷たいと感じる場合は、使う前に手のひらでしっかり温めてから肌に乗せるようにしましょう。
オイルウォーマーとは?
オイルウォーマーは、電気でオイルを温めておいてくれる商品です。
主にサロンでマッサージを施術するセラピストが使用するもので、オイルを常に一定の温度に保ってくれます。
ゆせんや電子レンジで温めるのは温度調整が難しく、時間が経つと冷えてしまうデメリットがあります。
オイルウォーマーを使えば、温度調整のストレスを感じることなく、快適に、スムーズにマッサージを続けられますよ。
マッサージオイルの利用に便利なアイテム
オイルウォーマーの他にも、オイルを補充しやすいボトル、片手で利用できるボトルがあると便利です。
マッサージ中は、施術を受ける人の体から両手を離さないのが基本的なルールです。
毎回両手を離すと、施術を受ける人は次にいつ触れられるのかと緊張してしまい、リラックスできません。
必ず片手では体に触れておけるように、片手でオイルをつぎ足せるボトルも用意しておきましょう。