自分がオーナーとなり、サロンをオープンさせるにはさまざまな準備が必要です。
特に、サロンに必要な道具や消耗品をまとめて揃えるのは大変なので、少しずつ準備を進めていかなければなりません。
いざサロンをオープンして必要な備品がないと、お客様にも満足のいく接客ができないこともありますからね。
そうならないためにも、今回はサロンを開業する前に揃えておきたいものを解説していきましょう。
また、記事の最後にはリスト形式で備品の相場についても一覧でまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
1.施術ベッド
お客様が長い時間いることになる施術ベッドは、サロンを運営していく上で最も重要なアイテムです。
施術に使用するベッドは、お客様にリラックスしていただくのはもちろんのこと、施術者にとっても使いやすい使用であることも重要です。
ベッドには、主に以下の3種類があります。
- 折りたたんで持ち運びが出来るもの
- フェイシャル専用ベッド
- ボディ専用の折りたたむことが出来ないもの
軽くて持ち運びができる軽量化のベッドは、場所を選ばずに施術ができるのが魅力で、フェイシャルマッサージやまつ毛エクステが中心のサロンなら、フェイシャル専用のものがおすすめです。
また、ボディを専門としたサロンであればベッドの高さが変えられる昇降式のものを選ぶのがいいでしょう。
ベッドの価格相場は、安いもので1万円で高いものだと20万円以上と機能性や素材によっても幅があります。
さらに、付属品としてベッドシーツ・寒い時期にベッドを温める電気毛布・ベットブランケットなどが必要です。
2.スツール
スツールは、施術者が座って作業をする時に便利な椅子です。
キャスター付きや背もたれなどがあると、移動もできて疲れにくいのでおすすめです。
また、高さを変えられる機能があるのもだと、ベットとの高さも調節できます。
価格は素材や機能性によって異なりますが、2,000円〜4万円くらいで考えておくと良いでしょう。
そしてスツールは、お店の雰囲気やインテリアとの調和もポイントなので、色合いにも気をつけてくださいね。
3.フェイシャルスチーマー
フェイシャルスチーマーには、さまざまなタイプがあり値段も2万円〜40万円と幅があります。
値段に幅がある理由としては、以下の3つです。
- 蒸気が出るまでの時間
- 複合スチーマー
- ヘッドの角度の自由度
値段が高く高価なスチーマーになればなるほど、立ち上がりが早く蒸気の出る時間が短くなります。
また、毛穴の吸引機能がついている複合機能があるかどうかでもお値段は変わってくるでしょう。
そして、蒸気が出るヘッド部分の角度が自由に調節できる物は比較的高くなっています。
最初は、2万円代のものでも問題はありませんが、用途に合わせて選ぶようにしましょう。
4.ワゴン
ワゴンは、タオルウォーマーやタオル、商材などをおくことができます。
また、綿棒やコットン、ティッシュなどの細かい備品をストックしておくのにも便利です。
価格は、5,000円〜4万円を目安に検討しましょう。
ちなみに、ワゴンにのせるタオルウォーマーのサイズはタオルが入る枚数がことなりますが、SかMがおすすめです。
5.エステガウン
エステガウンは、施術する際にお客様に着用していただくものですが、主にゴムタイプとボタンタイプがあります。
ゴムタイプは、着脱しやすいのが便利ですがゴムが伸びてしまったり、緩すぎたりする場合があるので注意が必要です。
一方でボタンタイプは、ゴムが伸びてしまう心配もなく様々な体型のお客様に対応できるので、ゴムタイプよりもボタンタイプをおすすめします。
6.概要書面や契約書
特定商取引法では、契約金額が5万円を超え、且つ役務提供期間が1か月を超えるサービスを契約する際には、以下の内容が義務付けられています。
1.事前に契約内容を説明し概要書面の交付
2.契約内容を説明し契約書の交付
概要書面と契約書は、2部ずつ発行しサロン側とお客様それぞれで保管します。
また契約書には必ず記載しなければならない事項、印刷文字の大きさの規程などがあります。
概要書面と契約書に関する詳しい記載方法や作成方法は、以下を参考に作成するのがおすすめです。
出典:全日本全身美容業協同組合「エステティックサロンでの契約について 」/http://www.ajtbu.or.jp/pdf/keiyaku.pdf
7.カウンセリング・カルテ用紙
カウンセリング・カルテ用紙は、お客様に関する情報を記録しておくための大切なデータです。
カウンセリングシートには、お名前や住所、年齢など基本的な情報はもちろんのこと、肌の悩みやリクエストなどお客様の満足度向上に繋げていくためには欠かせません。
質問の量は、なるべく少なく簡単に答えられるようなカウンセリングシートが望ましいです。
カルテは、カウンセリングシートを元にお客様の情報を自分がわかりやすいようにまとめていきます。
最近では、パソコンやタブレットなどの電子カルテを活用している人も多く、ペーパレス化も進んでいます。
自分に合った管理方法で、顧客管理を行っていきましょう。
8.商材
サロンで扱う商材は、施術で使用する「業務用」とお客様に販売する「店販用」の2つに分けられます。
ここでは、それぞれの商材の特徴について解説していきましょう。
8-1.業務用
業務用の商材は、施術する際に使用するもので店販用に比べて大容量で単価あたりの値段が安価なものが多いです。
また、知識や技術を持ったエステティシャン専用の取り扱いが難しい商材もあります。
例えば、エステの施術で扱う機器は出力が大きく、一般の家庭で使うには難しいですよね。
さらに言えば、施術に使用するクリームや薬剤などは取り扱いが難しいので、一般向けには販売されていないことがほとんどです。
8-2.店販用
店販用は、その名の通りお店で販売するための商材のことです。
月一回のエステでどんなに高価な施術をしても、残り29日間のホームケアを怠っていてはお肌の改善はみられません。
そのため、ホームケアで店販を購入していただくことは、施術の効果を持続させるためにも大切なポイントです。
実際の施術にも、店販用の商材を使ってあげることで、お客様の購買意欲も高まります。
美容品の卸売業者を選ぶ際は店販も充実しているかも選ぶポイントの一つです。
9.サロンに必要な基礎化粧品一覧
サロンで扱う最低限必要な基礎化粧品は、以下の通りです。
- クレンジング
- 洗顔
- 美容液
- パック剤
- クリーム
- ボディクリーム・オイル
- ファンデーション
- UV剤
エステサロンでは、すっぴんで帰るお客様が多いので最低限の身だしなみとしてファンデーションやUVクリームを用意しておくのがいいでしょう。
また、フェイシャルエステのオプションメニューとしてハンドやフットマッサージをする方もいるので、ボディクリーム・オイルもおすすめです。
また、ボディ用を店販で取り扱うことも検討するのもいいでしょう。
10.決済環境
エステ業界では、カード支払いでの許可を取得するのはなかなか難しいです。
なぜなら、エステサロンではコースでの契約が多いため、どうしても高額な金額を取り扱うこともあるからです。
しかし、エステのカード決済を専門としている業者も多数ありますのでそこまで心配する必要はないでしょう。
決済環境を整えるサロン側のメリットとしては、カードなのでその場で契約の決断をしやすい。
また、お客様のメリットとしては、現金を持ち歩かなくてもいい・分割払いができる・カードポイントが貯まるなどです。
ただ、サロンのデメリットとしては、決済手数料がかかることもあるので事前に契約内容を確認しておくようにしましょう。
最近では、タブレット端末で決済画面を表示できるものもあるので、うまく活用するのもおすすめです。
11.その他の備品
その他備品や消耗品を一覧でまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
- PC(または、タブレット端末)
- 電話
- ネット環境
- 計算機
- アクセサリー入れ
- お荷物を入れるカゴ
- カウンセリングテーブル・イス
- 文房具
- タイマー
【消耗品】
- コットン
- ハイゼガーゼ
- 綿棒
- ラップ
- エステガウン・タオル
- 鶴首スポイト
- スポンジ
- スパチュラ
- カルテ用紙
12.まとめ
ここまで、サロン開業前に揃えたい必須の美容用品をお伝えしてきました。
揃えておきたい機材・備品は、下記一覧でほぼ揃います。
予算は、全て揃えても10万円以下でおさまりますが、金額は発注先によって変わるのであくまでも参考程度にご覧ください。
品目 | 金額(円) |
折りたたみベッド | 9,400 |
フェイシャルスチーマー | 16,800 |
ユーティリティワゴン | 4,900 |
タオルウォーマー(M) | 5,900 |
純水器 | 5,900 |
リング付きスツール | 3,980 |
コットン 300枚 | 450 |
ハイゼガーゼ 300枚 | 1,750 |
エステガウン | 1,400 |
エステティックサービス契約書 | 2,000 |
エステティックサービス概要書面 | 2,000 |
パイル地タオル 34cm×85cm 12枚 | 1,990 |
ベルベットブランケット | 5,600 |
超特大タオルシーツ | 2,480 |
パイル地バスタオル(L) | 6,750 |
カルテ 100部 | 2,000 |
小計 | 79,300 |
消費税 | 6,344 |
合計 | 85,644 |